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他学部OK!人・企業・先輩…出会いに溢れた非日常/経済学部短期海外調査【一橋プログラム体験記】
インタビュー・レポ
こんにちは。一橋map運営チームのSです!
シラバスだけでは読み解けない授業の特徴や魅力を、担当教員にインタビューしながら紹介する「超!シラバス」。
今回は、去年私も履修し、法学部以外の友達も多く履修していたヨーロッパ国際関係史について、担当の青野利彦先生にお話を伺ってきました!(昨年は尾身悠一郎先生がご担当でした)
青野先生、ご協力ありがとうございました!
※本記事に掲載されている内容は、取材時点でのものです。最新情報はシラバス等をご確認ください。
ヨーロッパ国際関係史
科目分類:法学部 国際法入門・前期指定基礎科目
開講時限:春学期 月1・木1
担当教員:青野利彦先生
形式:対面、抽選なし(287人履修(2023年度))ヨーロッパ国際関係史の基礎知識について、政治や経済などに関連した講義が行われる。
ーーまずはじめに、先生の経歴について教えていただけますか?
青野先生:
本学の社会学部を卒業し、法学研究科の修士課程、博士課程で国際関係史を学び、カリフォルニア大学サンタ・バーバラ校で博士号を取得しました。2008年から法学部で教えています。
ーー先生は国際関係史の中でどのようなことを専門にされているのですか?
青野先生:
長い間、冷戦の研究をしています。一昨年『冷戦史』(上下、中公新書、2023年)という2冊組の冷戦の通史の本を出しました。アメリカ、ヨーロッパ、日本、アジアといった枠組みで語られがちな国際関係の歴史を、グローバルかつ包括的な視点から書いています。秋学期にはこの本を基礎にした授業も担当していますので、ぜひその授業も受講してください。
ーー先生の人となりを知りたいのですが、ご趣味はありますか?
青野先生:
仕事とは関係ない本を読むのが好きです。ただ、授業や学内事務、家事や子供の世話の合間を縫って研究しているので、趣味に費やせる時間がほとんどないですね。
ーーとてもお忙しいのですね。先生がこの授業を担当している理由はありますか?
青野先生:
法学部の国際関係は国際政治理論と国際関係史に大別されます。国際関係史をクォン・ヨンソク先生と私で担当しており、クォン先生が主に日本やアジアを担当し、私がヨーロッパやアメリカを担当しているので、私がこの授業を受け持っています。
ーーこの授業はどんな内容ですか?
青野先生:
この授業では主権国家体系の形成期といわれる17世紀半ばから、第二次世界大戦が勃発するまでの約300年間のヨーロッパ国際関係の歴史を学びます。この間、ヨーロッパの国際政治は多くの戦争に彩られてきましたが、こうした戦争がなぜ生じたのか、また、戦争の発生や規模の拡大を抑制するために、どのような努力がなされてきたかを学びます。
また、「列強」と呼ばれる諸大国間の関係に影響を与えた各国の国内政治や、経済・技術の発展、社会的な変化などについても触れていきます。
ーー履修するとどのような力がつきますか?また、授業を通してどのようなことに興味をもってもらいたいですか?
青野先生:
グローバル化を特徴とする現在の国際関係においても、主権国家は依然として世界政治の基本的な枠組みになっています。国際関係に関するニュースは日々報道されていますが、刻々と変化する国際関係の表層の動きに惑わされることなく、深層部分で何が起きているか、国際関係のトレンドがどちらに向かっているのか、大きな視点から洞察する力をつけていただきたいと思っています。
ーー国際関係を学んでいくうえでとても大事になってきそうな視点ですね。先生はこの授業を担当するうえでどのような準備をされていますか?
青野先生:
この授業は講義形式ですが、大きな歴史の流れやの国際関係の構造変化を理解しやすいように授業を構成するべく準備しています。また、講義で扱っている時代の考え方や雰囲気が感じられるように、当事者の視点から描かれた史料に加えて、地図や写真、図表などの視覚資料を紹介することにも努めています。
ーーでは、最後にこの授業を履修予定の新入生にメッセージをお願いします。
青野先生:
現在の国際関係は一見すると混沌としていてわかりにくいと思います。しかし、現在の国際状況は過去の国際関係の流れの中で形作られてきたので、歴史の視点から理解することが重要です。現状を理解する重要なツールを学びたいと思う学生には、学部や専門分野を問わず履修して欲しいと思います。
ーーお忙しい中ありがとうございました!
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