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他学部OK!人・企業・先輩…出会いに溢れた非日常/経済学部短期海外調査【一橋プログラム体験記】
インタビュー・レポ
こんにちは!一橋map運営メンバーの商学部3年ぽてとです。
シラバスだけでは読み解けない授業の特徴や魅力を、担当教員にインタビューしながら紹介する「超!シラバス」。
今回は、全学共通教育科目の「キャリアマネジメント」をご紹介します。
就活を間近に控える学生だけでなく、1・2年生にとっても将来を考える絶好のチャンスになる授業です。キャリアについて考えるきっかけとして、ぜひ履修してみてください。
※本記事に掲載されている内容は、取材時点でのものです。最新情報はシラバス等をご確認ください。
キャリアマネジメント
科目分類:全学共通教育科目
開講時限:秋冬学期 金3
担当教員:渡辺秀和先生
形式:対面
概要:「キャリア設計」の基礎的な考え方、「就職活動」を上手に行うためのスキル、社会に出る前に「取り組むべき準備」を学ぶことができます。また、戦略コンサルタントや総合商社の出身者、社会起業家など、各界の第一線で活躍するビジネスリーダーたちを招き、「仕事のリアル」にも迫ります。
1996年に一橋大学商学部を卒業後、大手シンクタンクにて戦略コンサルタントとして勤務。2008年に、キャリア支援を通じて豊かな社会をつくりたいとの想いから、株式会社コンコードエグゼクティブグループを設立しました。コンサルティングファームや投資ファンド、企業の経営幹部、起業家などへ1,000人を超えるビジネスリーダーのキャリアチェンジを支援してきました。
私たちの会社では、中途へのキャリア支援だけではなく、学生への「キャリア教育活動」も積極的に行っています。2017年には東京大学で、学部3・4年生や大学院生を対象に本格的なキャリア設計の授業を開講しました。
授業には毎回300人を超える学生が参加し、大きな反響がありました。キャリア設計に関する知見が、若い世代から必要とされていることを改めて強く感じました。また、全13回の授業を通じて、学生たちが新しい時代におけるキャリア設計の方法や社会に出るための心構えを学び、成長していく姿を見ることができたのも大変嬉しかったです。
当時、東京大学の学生の多くは日系大企業を志望するのが一般的でしたが、この授業をきっかけに、コンサルティングファームやスタートアップ、さらには起業といった多様なキャリアに関心を持つ学生が増えていきました。
このような経験から、母校である一橋大学の学生にも新しい時代のキャリア設計に関する知見を届けたいと考えていたところ、西野副学長にお声がけいただき、今回の授業開講に至りました。
正直な感想としては、「ちょっと勿体ないな」という印象を持っています。採用企業からは東京大学と同等の高い評価を受け、就職活動において圧倒的に有利であるにもかかわらず、多くの学生は大企業を中心とした従来型の就職活動にとどまってしまっているからです。
実際には、戦略コンサルティングや投資銀行、スタートアップなど、若いうちから大きく成長できる「キャリアの高速道路」と呼べるような選択肢も数多くあります。「Captains of Industry」という言葉に象徴されるように、一橋生には将来、経営者や起業家として社会に貢献できる素質を持つ人材が多いはずです。だからこそ、現代ならではのキャリア設計を知り、自らの可能性を広げてほしいと願っています。
「有名な大企業=良いキャリア」という考え方には注意が必要です。一般的な日系大企業では、配属先を自分で選べないケースが多く、自分のやりたい仕事に就けるかどうかは不透明です。「将来、企業経営に携わりたい」と考えていても、そのような専門性が身につく保証はありません。また、年功序列の色合いが強いため、若いうちから大きな裁量を持つことは難しいでしょう。加えて、プロフェッショナルファームや外資系企業と比べて、年収が上がりにくい傾向があるのです。
このような背景もあって、大企業に勤めている数多くの方が、私たちの会社へ転職の相談にいらしています。
ただし、誤解しないでほしいのが「大企業を選んではいけない」というわけではありません。大企業だからこそできる仕事も数多くありますし、自分が本当にやりたいことが叶うのであれば、大企業を選ぶのも問題ないでしょう。ただ、単に「有名だから」「親も知っているから」等の理由で選ぶのは避けてほしいのです。
かつては「大企業に入り定年まで勤めること」が安定したキャリアの王道とされていました。しかし、この20~30年で転職市場が発達し、短期間でスキルを身につけてキャリアを主体的に築ける時代となっています。今では、20代後半や30代といった若さで、経営者や起業家として活躍する人も増え、「大企業に入れば安心」という常識は、すでに過去のものとなりつつあるのです。
結婚や出産、将来の介護といったライフイベントを念頭において、ワークライフバランスを重視した働き方を望む人もいることでしょう。ただ、実際はそれほど単純ではありません。人事制度が整っていることと、実際に仕事を続けられるかどうかは別問題だからです。
例えば、産休・育休の間に後輩が昇進し、自分のポジションが埋まってしまった結果、復職した際に希望しない部署に配属されることもあります。あるいは、産休・育休明けにすぐ仕事へ戻るつもりでも、子どもへの愛おしさから、「数年間は育児に専念したい」と気持ちが変わることもあるでしょう。
そのほかにも、長期間にわたる介護やパートナーの海外赴任などがあれば、離職をせざるを得なくなるかもしれません。さらに言えば、日系の大手企業へ就職しても、海外企業に買収されてリストラに遭うといった可能性もゼロではないのです。
このように、長いキャリアにおいては様々出来事があり、1つの会社でずっと働き続けることは決して容易ではないのです。
それよりも大切なのは、転職できるだけのスキルを獲得し、「自由度の高いキャリア」を築くことです。若いうちに力をつけておけば、いざというときは転職できる自由を持つことができます。最初からワークライフバランスを重視するがあまり、ゆるい働き方の企業を選んでしまうと、十分なスキルが身につかず、いざ転職しようとしても苦労する事態にもなりかねません。
「キャリア設計の基礎的な手法」や「就職活動の上手な取り組み方」、「社会に出る前に必要な準備」について解説するほか、一橋生の関心が高い業界で活躍しているビジネスリーダーをゲストに招き、対談も行います。具体的には、戦略コンサルや総合商社、ベンチャーキャピタル、女性のビジネスリーダー、AI・デジタル業界、シンクタンク、社会起業家などのキャリアを取り上げる予定です。仕事内容はもちろんのこと、やりがいや苦労などの実態をリアルに語っていただきます。
評価は、授業への貢献・感想メモ・最終レポートで行います。最終レポートは、自分の「キャリアビジョン」と、それに向けた「キャリアパス」を考えてもらうといった内容です。堅苦しいものではないので安心してください。この授業で学び、真剣に考えた最終レポートは、就活や今後の人生においてずっと役に立つ重要な指針となることでしょう。
これから就活を迎える1年生から3年生には、ぜひ受講してほしいですね。また、就活を終えた4年生にとっても、社会人として良いスタートを切るうえで価値ある学びとなるでしょう。
自分の価値観に合った仕事を選ぶために、「何をやりたいのか」「どんな仕事に就きたいのか」をじっくり考える時間を持ってほしいということです。価値観は人それぞれなので、世間体や他人の評価に流されず、自分の好き嫌いを理解することが大切です。新卒は幅広い選択肢を持てる貴重な機会だからこそ、この授業をきっかけに、1人で考えたり、友達と語り合ったりしながら、自分の軸を見つけてほしいと思います。
就職は、大学入試と同等、あるいはそれ以上に人生にとって大切な分岐点です。
通常、人は人生の大半の時間を仕事に注ぐことになります。これからの40年を超える社会人生活が、やりがいにあふれワクワクとしたものになるのか、辛いものとなるのかーー人生において大きな差であると言えるでしょう。さらに仕事の選択は、収入や資産、出会える人々、住む場所などにも大きな影響を与えます。
しかし、自分の価値観を知ることは一朝一夕でできることではなく、日々の会話や振り返りなどを通じてじっくり模索していく必要があります。だからこそ、自分の価値観やキャリアについて、時間に余裕のある学生時代に考えてみてください。皆さんにはぜひ、この授業を活かして豊かなキャリアを歩んでいただきたいと思っています。
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一橋mapの記事をお読みいただきありがとうございました。