長期インターン
【就活生になる前に始める】1, 2年生からの就活基礎知識
解説記事
新入生のみなさんは、サークル選びやアルバイト探しを楽しみにしていることかと思います。あるいは、数年後に社会人になるのに備えて、留学や資格取得、語学の学習を考える人もいるでしょう。
上級生の中にも、勉強やサークル活動に加えて、迫り来る就活に向けて何か準備をしておきたいと思っている方も多いかと思います。
そのような京大生の皆さんにおすすめしたいのが「長期インターン」です。
長期インターンでは、アルバイトのように給与を得ながら、社会人として必要なビジネススキルを身につけることができます。数多くの京大の先輩たちも参加してきているもので、「長期インターンの経験の有無で、社会人人生に大きな差がつく」と口を揃えます。
長期インターンに参加すると、どのようなよいことがあるのでしょうか。本記事では、長期インターンが持つ3つの魅力をご紹介したいと思います。
長期インターンは、学生のうちから社員と一緒に働きビジネスの現場を経験できる、有償型の中長期プログラムです。
時給は1,000〜2,000円程度、日給であれば6,000〜10,000円程度が相場となっています。
期間は、3ヶ月から2〜3年程度が一般的です。大学1年生からの参加も可能ですし、就活が終わった4年生でも参加できるものもあります。
長期インターンでは、受け入れ先の企業で社員が取り組んでいる仕事の一部を任されることが一般的です。新卒1〜2年目で担うような仕事を、学生のうちから経験できる貴重な機会となります。「社会人経験の先取り」とも言えるでしょう。
また、初歩的なことから丁寧に教えてもらえるため、ビジネススキルを持たない学生でも安心してチャレンジできます。
なお、「長期インターンに参加した企業に入社しなければいけない」ということはありません。安心して企業を選んでみてください。
長期インターンでは、「売上アップの施策」や「新しいビジネスの検討」といったテーマについて、社員の方から教えて頂きながら、挑戦させてもらいました。卒業後は商社に入社しましたが、Excelでのデータ分析や資料作成に慣れていたので、同期と比べて仕事の立ち上がりが非常に早かったです。
(ベンチャーでの長期インターン→総合商社 20代前半 男性)
入社1年目に、自分が作成した資料は、先輩社員からの修正コメントでいつも真っ赤になりました。レポートや論文で文章作成には慣れていたつもりだったので、とても驚きました。大学で学べるスキルと、会社で必要となるスキルの間にはギャップがあると思います。
(外資系コンサルティングファーム 20代後半 男性)
社会で活躍する多くの先輩たちから大切だと言われている長期インターンの経験。その魅力や価値はいったいどこにあるのでしょうか。
以下に長期インターンの主な3つの魅力を紹介します。
長期インターンでは、社会人になって1〜2年目に教わるような仕事を先取りできます。具体的には、会議の議事録の取り方、データ分析や資料作成の手法、効果的なプレゼンテーションの方法など、ベーシックな「ビジネススキル」を習得することになります。
また、上司への報告や相談の仕方、顧客とのコミュニケーションなど、社会で人と一緒に働く際に不可欠となる「協働するスキル」を学べることも貴重な経験となるでしょう。
さらには、社会人の持つ高い視座や価値観・仕事への姿勢を知ることも、協働するうえでは大切なことです。社員から自分の仕事に対するフィードバックをもらえることも多いため、素直に学ぶ姿勢があれば早い成長が見込めます。
このようなスキルを学生のうちに身につけることで、入社した会社でも早い段階から活躍しやすくなります。それによって、顧客から喜ばれたり、上司から高い評価を得られたりすれば、自分のやる気もより高まるでしょう。その結果、ますます仕事に打ち込めるようになり、さらに成果も挙がるという「良循環」に入っていくことができるのです。
皆さんも振り返ってみると、勉強や部活などで同様の経験をしているケースが多いのではないでしょうか。早めに準備をして、なるべく良いスタートを切っておくことは、その道で楽しく活躍していくうえでとても大切なこととなります。
興味を持った業界での長期インターンに参加することで、仕事内容や働き方の実態を知り、自分の適性や志望とのフィットを確認することができます。これは、就職後のミスマッチを防ぐ上でも大切なことです。
また、多くの社員と直接話すことで、会社の雰囲気や文化・仕事の進め方などを肌で感じることができます。そのような経験を通じて、自分に合う企業文化や社風などを掴んでいけることも長期インターンを経験する価値のひとつです。
長期インターンを通して、志望業界とのフィットを確認したり、自分に合う組織の特徴を知ったりしておくことは、キャリア設計や応募先の選定において大きな助けとなるでしょう。
長期インターンの経験と実績は、就活時に大きな武器になります。新入社員を育成するコストや負荷を考えれば、「社会人としての基礎スキルを持つ学生を優先的に採用したい」と企業が判断するのは当然のことです。
志望する企業の仕事内容に近い経験ができていれば、さらに高い評価を得られやすくなります。たとえば、ITベンチャーの長期インターンで広告営業の経験をしていれば、提案から受注後の広告施策までの流れを理解しているでしょう。そのような学生であれば、入社後のスムーズな立ち上がりをイメージできますので、人気の高い広告代理店の就活でも高い評価を受けやすくなります。
また、就活をはじめたばかりの頃は、面接で社会人と話をするというだけでも、多くの学生が緊張するはずです。長期インターンを通じて社会人と話し慣れていることも、就活においてアドバンテージとなるでしょう。
就活が始まった後でこの差が大きいと気づいても、間に合いません。
長期インターンと類似したものとして、短期インターンとアルバイトがあります。この2つと長期インターンはどのような点が異なるのでしょうか。
長期インターンに対して、「1dayインターン」や「5daysインターン」などの短期インターンもあります。短期インターンは、就職活動時の選考や企業説明を目的としており、企業の「採用活動」として行われているものです。
応募先企業の仕事を疑似体験することで、自身の志向とのフィットを一定程度確認することができます。しかし、短期間のプログラムであるため、ビジネススキルを高めるようなことは難しいでしょう。
長期インターンとアルバイトの大きな違いは、得られる「経験」や「スキル」の内容にあります。
たとえば、家庭教師のアルバイトは、身につけた受験勉強のスキルを活かすことができるため、高い時給を得ることができます。しかし、教育産業で働く人以外にとっては、企業に入社した後で直接的に役立つ経験とはならないでしょう。喫茶店やレストランでの接客や調理のアルバイトも同様です。
一方、長期インターンでの仕事は、マーケティング戦略を考えたり、PowerPointで資料を作成したり、営業活動を行ったりと、皆さんの多くが社会に出た際に直接的に役立つ経験やスキルを得ることができます。
確かに、家庭教師や塾講師などのアルバイトと比較すれば、長期インターンの「時給」は低くなります。しかし、社会人として活躍するか否かで、年収が数百万~1千万円以上も差がつくのが実態です。そう考えると、長期インターンで得られる経験やスキルは、将来の自分への大切な投資と言えるでしょう。
ここまで、長期インターンには多くの魅力があることをお伝えしてきましたが、「学業」の妨げになるのではないかと心配される方もいらっしゃるかもしれません。しかし、実際に数多くの長期インターン参加者を見ていても、むしろ学業へのモチベーションが高まるケースが多いのです。
「長期インターンに参加したことで、授業で学んだ統計解析の知識が、企業のマーケティングでどのように使われているのか、実社会でどのように役立つのかが分かりました。これをきっかけに、むしろ研究活動への関心が高まりました」と言って、大学院への進学を決めるといったような事例は珍しくありません。
学んでいることが社会で役立つと実感できるのは、勉学や研究への意欲を高めるうえで大切なことです。長期インターンは、学生生活を充実させるという観点からも有意義なものだと言えるでしょう。
長期インターンについてもっと詳しく知りたい方は、京大生の先輩も多く利用する就活サイト「CareerPod」をぜひご覧ください。
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京大mapの記事をお読みいただきありがとうございました。