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こんにちは!UTmap編集部です。
「まだ納得する進学先が見つからない」「進振りで後悔したくない….!」
そんな思いを抱えながら進振りについて考えている1・2年生も多いのではないでしょうか。
進学選択は大学生活の中でも大きな分岐点の一つです。しかし、実際に各学科でどのような学びが行われているか、どのように行きたい学科を決定していけばいいのかは、説明会やパンフレットだけでは見えてきません。
そこで今回は、理科一類から理学部化学科(通称:りばけ)へ進学した先輩にインタビューを行いました。
化学科を志望した理由や進振り当時の戦略、実際に進学して感じた魅力、そして後輩へのアドバイスまで幅広く伺いました。理学部化学科への進学を考えている方はもちろん、まだ進路に迷っている方も是非参考にしてみてください!
私が所属する理学部化学科は、1870年代に設立された歴史ある学科です。理学部の中でも長い伝統を持ち、多くの著名な研究者を輩出してきました。
授業面で特徴的なのは、3年生で履修する座学の専門科目のすべてが英語で行われることです。
その話を聞くと、「英語が苦手だから厳しそう」と感じる人もいるかもしれません。ただ、実際は英語だけが理由で苦労するということはありません。
正直に言うと、授業中の英語を完全に理解している学生はほとんどいないと思います。私自身も英語が得意ではありませんでしたが、授業や資料にふれていく中で徐々に慣れていくことができました。英語に不安がある人も、必要以上に心配する必要はないと思います。
当然ながら専門的な化学の英文を扱うことになるわけですが、アカデミックな文章は整った英文です。したがって、慣れてしまえばかえって日常会話の英語よりも分かりやすいと感じます。同時に、研究を進める上では専門的な文章を英文で読み書きする機会が多くあり、その練習にもなります。研究者としての訓練になるのと同時に、民間で活躍する人にとっても良い練習になると感じます。
さらに強調すべき点として、毎年数名の交換留学生を受け入れると同時に、化学科から選抜された5名程度の学生に対する留学補助が行われるグローバルサイエンスコース(GSC)という制度もあり、国際的な研究環境を意識した教育が行われています。
実は、最初から理学部化学科を目指していたわけではありませんでした。
入学当初は数学が好きだったこともあり、大学では数学を専門的に学びたいと思っていました。そのため、当時は理数科(理学部数学科)への進学を漠然とイメージしていました。
転機になったのは1年生のAセメです。その頃から進振りについて真剣に考え始めたのですが、ちょうど駒場で開催されていた講演会に参加する機会がありました。その講演会で最先端の研究に触れたことがきっかけで化学の道に進むことへ魅力を感じ始めました。ちなみにその講演会のテーマは2025年にノーベル賞をとったMOFに関するものでした。
化学を専門とする学科は理学部化学科、工学部の化学系3学科(応用化学、化学生命工学、化学システム)、統合自然科学科など東大に複数ありますが、その中でも理学部化学科を選択しました。
うまく言葉にするのは難しいですが、「化学の根源的な部分を研究したい」という気持ちが強かったことが化学科に進んだ決め手だと思います。
また、2年生の夏休みに化学科の研究室が主催する集中講義に参加したことも大きなきっかけになりました。この集中講義では、実際に理学部化学科の研究室で、3日間実際に実験をし、その内容のプレゼンまで行います。研究室の雰囲気を知ることができ、「ここなら楽しく学べそうだ」と感じました。
そうした経験を経て、最終的に理学部化学科への進学を決めました。
理学部化学科の理科Ⅰ類からの第一段階の底点は70点少しとそれほど高くありません。おかげさまで私は希望通り第一段階で内定を得ることができました。
もちろん優秀な学生は多いのですが、「化学が本当に好きだから来た」という人もいれば、「興味があったのであまり熟考せず進学した」という人もいます。
一番の魅力は、学年全体の距離が近いことだと思います。1学年の人数はおよそ50人ほどで、お互いの顔と名前が自然に一致する規模感です。その雰囲気を作っている大きな要因が実験だと思います。
前期課程でも化学実験を経験した人はいると思いますが、後期課程の実験はさらに本格的です。実験の教科書は存在するものの、駒場のときのように丁寧に書かれているわけではありません。そのため、学生同士で相談しながら進めたり、失敗の原因を議論したりする機会が多くあり、自然と学生同士の交流も増えていきます。五月祭では例年、学部3年生が学術展示とビール園を出展しています。
また、学部3年生が使用できる控室が準備されており、日常的な交流ができるのも魅力です。特に昼休みに同期と話しながらご飯を食べることが多かったです。こうした日常的な交流も、学科全体の仲の良さにつながっていると思います。
さらに、学部3年生の学生実験が比較的早い時間帯に終了することも魅力です。他学部では夜遅くまで実験が続くこともあるようですが、化学科では実験終了時間が4限と決まっているため、その後の時間を有効活用しやすいと感じています。
先ほども述べたように、学生実験では学生自身が考える余地が多く残されています。単に手順をなぞるだけではなく、「なぜこの結果になったのか」「どうすれば改善できるのか」を自分で考える場面が数多くあります。
そのため、研究者に必要な思考力や問題解決能力を養いやすい環境だと思います。
また、理学化学科の大学院生であるTAとの距離が近いことも特徴です。
大学院進学や研究生活について気軽に質問できるため、研究者としてのキャリアを具体的にイメージしやすい環境が整っています。
研究室との距離が近く、実際の研究現場の雰囲気を早い段階から知ることができる点も、理学部化学科ならではの魅力だと思います。
化学科はほとんどが修士課程まで進学し、5割程度が博士課程まで進むといわれています。
私も博士課程まで進学して、研究を続けていきたいという思いが強くあります。
化学科には研究者の育成には力を入れているため、「化学が大好き!」「将来は研究者になりたい」という学生にはうってつけの場所だと思います。一方で、そのような学生だけでなく、化学に強い関心がなかったものの、学んでみて楽しいと気づくパターンも往々にしてあります。少しでも興味があるのであれば、ぜひ進学先の候補に入れてみてほしいと思います。