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解説記事
こんにちは!一橋map運営メンバーの社会学部4年どばしです。
シラバスだけでは読み解けない授業の特徴や魅力を、担当教員にインタビューしながら紹介する「超!シラバス」。
今回は、社会学部で秋冬学期開講の「社会調査法Ⅰ」の授業を担当される朴慧原先生にインタビューをしてきました!
※本記事に掲載されている内容は、取材時点でのものです。最新情報はシラバス等をご確認ください。
社会調査法Ⅰ
科目分類:社会学部基礎科目
開講時限:秋冬学期 水3
担当教員:朴慧原先生
形式:対面、抽選あり社会調査の企画から実施までの一連のプロセスを具体的に学び、調査を行うための基礎的な技能と知識を身につける授業。それを通じて社会科学の基本的な考え方を理解し、社会現象にアプローチするための視点を培う。
シラバス(https://syllabus.cels.hit-u.ac.jp/hit_syllabus/2024/07/07_1SB41501_ja_JP.html)より引用
最初は、社会学への純粋な興味というよりも、大学教員の方々の自由な生活スタイルに惹かれた、というのが正直なところです。
ただ、大学4年生の時に、デュルケームの”自殺論”を読んで、社会現象を様々な視点で考察する社会学的な視点に面白さを感じるようになりました。そのことをきっかけに、社会学をより勉強したいという思いが芽生え、研究を続けるモチベーションになったと思います。
私の専門領域の1つに質的調査法があります。
量的調査では統計データを用いて、数値で社会の傾向を示すのに対し、質的調査法はインタビューやフィールドワークを通じて、人々の経験や語りを掘り下げる方法です。
社会現象を分析する際に、質的調査の方法を変えることで、物事を多角的に見ることができるというのは興味深いポイントです。
例えば「子育て支援制度」をテーマにした場合、インタビューでは、制度を利用しない理由や制度に対する不満のような個人の声が見えてきますが、フィールドワークでは、実際に制度が利用される様子や現場の課題を観察することができます。このように、調査手法によって見えてくるものが異なる点こそ、質的調査法の面白さです。
“社会調査法Ⅰ”は、春夏開講の“社会調査論”を踏まえた次のステップに位置づけられる科目です。“社会調査論”で学んだ「社会調査とは何か」という基本的なコンセプトをもとに、実際に調査を行うための技法を学びます。
具体的には、フィールドワークの進め方やインタビュー方法など、量的・質的調査を設計するうえで必要な知識とスキルを習得します。
※”社会調査法Ⅰ”は社会調査士認定科目の1つです。一橋大学では、定められた指定科目を履修することで、社会調査士の資格を取得することができます。詳しくは、学士課程ガイドブックの「04)Ⅱ.履修計画ガイド編 3.資格等」をチェック!
私が一方的に講義するのではなく、グループワークを多く取り入れているのが特徴です。
毎回の授業でグループディスカッションを行い、その内容を個人のリアクションペーパーにまとめて提出してもらいます。
また、第3回から第5回の授業では、3つの小課題(調査票作成、インタビュー調査、フィールドワーク)をグループごとに実施します。
調査票とは、いわゆるアンケートのことです。授業では、実際に調査票を作成し、クラス内で配布して回答を集め、そのデータを数値化してエクセルで分析するところまで行います。
フィールドワークについては、実際の現場に行くのは難しいため、授業内ではYouTubeの映像を教材にして“疑似フィールドワーク”を行う想定です。映像を見ながらフィールドノートを作成し、グループで議論することで、現場を観察・記録する視点を身につけます。
採点基準は「自分以外の人の意見を書いているかどうか」で、発言する力だけでなく、相手の話を聞く力も養ってほしいと考えています。また、学生が感じたことを自由に記述できる感想欄もあるので、私との双方向的なコミュニケーションにもつなげたいです!
この授業の狙いは、社会調査の知識を学ぶことに加え、「主体的に考える力」を育むことにあります。ディスカッションやリアクションペーパーを通じて、自分の意見を言葉にすることや、他者の意見を批判的に受け止める姿勢を養うことを期待しています!
こうした経験を通して、自らの考えを深めつつ、社会の現象や課題に積極的に向き合える力を培ってほしいです。
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一橋mapの記事をお読みいただきありがとうございました。