インタビュー・レポ

京都大学 交換留学体験記 ①留学準備編 ~南洋理工大学 in シンガポール~

LINEで便利に京大mapを使おう!

  1. 先輩・有識者に質問できる!
  2. 限定情報(大学周辺で使えるクーポンなど)が手に入る!
  3. 大学の最新情報がLINEで届く!
登録してみる

こんにちは!京大map運営チームの工学部4回生・ペンギンです。

今回は、京都大学の交換留学制度を利用してシンガポールの南洋理工大学(Nanyang Technological University)に留学した私が、京大生で交換留学に興味を持っている皆さんに、留学準備の体験談とアドバイスをお届けします。この記事を通じて、交換留学に必要な準備内容を具体的に知ってもらい、「自分も挑戦できそう!」と自信を持ってもらえたら嬉しいです。

この記事はこんな方におすすめ!

  • 交換留学に漠然と興味はあるけれど、何から始めたらよいか分からない方
  • 交換留学の出願を準備中で、選考を通過できるか不安な方
  • 交換留学の出願は終えたが、留学のための給付奨学金を受給できるか心配な方

なぜ私は留学を考えたか/留学先を決めた理由

最初に、私が留学を考えるようになったきっかけと、シンガポールを留学先に選んだ理由を紹介します。

京都大学には学士課程から博士後期課程、そしてプロの研究者まで、外国人の方の在籍も珍しくありません。私は、彼らの多くが高い志を持って学習や研究に励んでいることに刺激を受けました。例えば、ある留学生は「京都大学で学んだのち、母国の発展へ寄与したい」という熱意を私に語ってくれました。こうした彼らの気概に感化され、私自身も海外に飛び出して挑戦したいと思うようになったことが、交換留学を目指したきっかけです。

留学先をシンガポールに決めた理由は、シンガポールが、世界で最も安定・繁栄・成長している国の一つになっていることに興味を惹かれたからです。シンガポールは元々、人口規模・国土ともに小さく、天然資源も乏しい小国です。歴史的にも、英国による長い植民地支配、日本軍による過酷な統治、そして独立時の国家存続の危機など、常に厳しい状況に直面してきました。

それでも現在のシンガポールは、優れた統治のもとで、秩序と成長が両立する社会が実現しています。私はそのような国づくりのプロセスに強い関心を持ち、日本にも応用できるヒントがあるのではないかと考え、シンガポールを留学先に選びました。

実際にどんな準備をしたか

ここでは、私が実際に取り組んだ交換留学の準備について、詳しく紹介します。
京大の交換留学制度や応募プロセスに関する基本的な情報については、別の記事にまとめているので、こちらもあわせてご参照ください。

①応募時期よりも前に行った準備

交換留学では高度な英語力が求められるため、まずは英語の勉強に力を入れました。1回生の4月に大学で受けたTOEFL ITP LEVEL1(677点満点)は527点、12月に受けたスコアは 537点と、京大生の平均より少し下のスコアであったため、英語に慣れることを目的に、英語で行われる授業をいくつか履修しました。
その後TOEFL iBTを初めて受験した際のスコアは84でした。志望校の語学要件は90でしたが、交換留学出願最低ラインの72 はクリアしていたため、そのスコアで出願し、京大から条件付き推薦を受けました。それから、最終期限までに改めて語学試験を受け直し、志望校の語学要件を満たしたスコアを再提出することで、交換留学先への派遣が確定しました。スコア90に到達するのはとても大変でしたが、英語が堪能な友人や京大の国際高等教育院の英語学習相談(DELE英語学習相談 | i-ARRC)へ相談し、なんとか乗り越えました。

また、交換留学に行くには、高い学業成績があることも望ましいです。私は入学当初から漠然と交換留学に行きたいと考えていたため、成績を高く保てるよう学業にしっかり取り組みました。

②応募時期に行った準備

友人が交換留学へ応募したことにも影響され、2回生前期が終わった夏休み頃に一気に準備を進めました。具体的には、交換留学協定校リストの中から気になる志望校のリサーチをして、志望校と留学するセメスターを確定させた上で、志望動機書や推薦書を作成しました。

志望動機書を作成する際に重視したのは、説得力のある志望動機となるよう、過去の経験を踏まえた言語化に丁寧に行うことです。これまでの課外活動の経験と、専門として学んできた土木工学から得た視点を、留学先で学びたい「社会的包摂」というテーマと結び付け、なるべく過去からの一貫性を示せるよう工夫しました。
ただ、初めから志望動機を明確に持っている人は少ないと思います。もし、「自分が留学先で学びたいことが具体的に思い浮かばない」、あるいは「良い志望動機が書けない」と感じたら、学内外のさまざまな活動に参加する、周囲の友達に相談するなどしてみると良いでしょう。

③応募後の流れ

応募後の選考の結果、京大の留学許可と派遣先大学からの受け入れ許可が無事におり、交換留学に行くことが確定しました。その後、留学開始までの期間には、何度か派遣先大学からの指示があり、スムーズに準備が進みました。

その他留学準備に関するTips

①留年せずに留学できるかは要確認!

交換留学は基本的には留年せずに留学ができる制度ですが、一部の学部(医学部や工学部など)では単位互換が難しい場合があるため、まずは所属学科のシステムをしっかり確認し、事務室や留学経験者に相談してみるとよいと思います。
私の場合、「CAP解放」という単位数の上限を開放する制度と、「上回生受講」という工学部の制度を活用し、交換留学での習得単位数がゼロになっても留年せず進級できるよう、卒業に必要な単位取得に努めました。

②給付奨学金を受給するために大切なこと

1.たくさん出願する
留学のために設けられている学部生向けの給付奨学金には、様々な種類があります。条件が厳しいものも多いですが、獲得するためにはなるべくたくさん出願してみることをおすすめします。
京都大学を通じて申し込む奨学金に関しては、基本的にすべて「2025 – 京都大学海外留学ポータルサイト」に記載されているので、参照してください。ただ、大学を通さずに申し込む奨学金もあるため、アンテナを高く張っておくことが大切です。例えば、経団連グローバル人材育成スカラーシップなど、直接応募が可能な奨学金もあります。

2.早めに動く
私の場合、奨学金を探し始めたのは本募集での交換留学応募が済んだ10月以降でした。しかしその時点ですでに出願の時期が終わっている奨学金や、語学試験基準が未達の状態だとそもそも申し込みができない奨学金もあり、奨学金の申込に向けて早めに動けなかったことを後悔しました。結果的には、出願条件を満たし、かつ応募が終わっていない奨学金をなんとか見つけることができました。奨学金の準備は留学出願と同時並行で、なるべく早くから始めることを強くおすすめします。

3.志望動機の裏付けとなる経験を積む
結局のところ、不合格となった奨学金もあったものの、ある財団から無事に合格をいただき、給付奨学金を受給して留学できました。
不合格と合格の両方を経験し、奨学金の選考に通過するコツとして、志望動機における「過去からの一貫性」という点がとても大切だと感じました。
面接の場で「私は留学先で○○ということを学びたい、成し遂げたい」と面接官に伝えると、「そのためにあなたにはどんな実績や経験があるのか?」ということが問われます。志望動機につながるような、留学先で成し遂げたいことが見つかったら、まずは今からでもできる経験や実績を、小さくても少しずつ積み重ねていきましょう。「千里の道も一歩から」の精神を持って生活することで、留学給付奨学金合格の可能性を高められるはずです。

まとめ

さて、今回の記事では、私の経験をもとに、交換留学に向けた準備の内容や役立つTipsを紹介しました。交換留学には、早めの準備が必要ですが、しっかり対策すればきっと大丈夫です!

次回は、交換留学中に体験したこと・そこから学んだことや、現地での過ごし方に関するアドバイスを紹介したいと思います。引き続き読んでいただけたら嬉しいです!

LINE登録はお済みですか?

京大mapの記事をお読みいただきありがとうございました。
LINE限定でも情報発信していますので、合わせてお楽しみください!
  1. 先輩・有識者に質問できる!
  2. 限定情報(大学周辺で使えるクーポンなど)が手に入る!
  3. 大学の最新情報がLINEで届く!
LINE友だち登録

SHARE

プログラム

【短期留学プログラム紹介】京大の短期留学プログラム紹介

解説記事

プログラム

【交換留学紹介】京大の交換留学制度を解説

解説記事

プログラム

【留学経験者の声】京大留学プログラム経験者へのインタビュー特集

インタビュー・レポ