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解説記事
この記事では東京大学の大きな特徴でもある進学振り分け、通称「進振り」について基本的な知識と気をつけるべきことを紹介していきます。
そもそも進振りとは、東京大学前期教養学部の2年の夏までの成績を元に3年生からの進学先学部や学科を決めることができる制度のことを言います。進振りにより2年の夏までは特定の分野に学業を絞ることなく幅広い専門分野に触れることができるという特徴があり、自分の興味関心に沿ってさまざまな授業をとることができます。また、進振りにより高校時代に予想していた分野とは全く違う学部に進学するという例も多くあり、進振りまでの1年半は自分の興味の指向性を見つけるための期間とも言えます。
この章では進振りについて知っておくべき知識を紹介します。進振りにおいてある程度効率的な動きができることも大切で、どうしたら進振りでつまづくことがないのかを知っておく必要があります。
進振りにおいて、各学部や学科で成績の評価方法は異なります。自分の希望する学部・学科の成績評価方法は必ず把握しておきましょう。
確認方法は『履修の手引き』の「学部・学科別 指定平均点一覧」と「学部・学科別 重率・履修点一覧」から見ることができます。
ここではその中でもいくつかの成績評価方法を紹介します。
教養学部、工学部、農学部以外のほぼ全ての学部・学科で使われる成績評価方法です。以下の式で計算されます。
重率に関して特に押さえておくべきことを紹介します。
・必修は重率1
・総合科目で必要単位数以上の単位をとったもののうち点数が低いものは重率0.1
・合格・不合格で評価される科目は重率0
詳しくは履修の手引きを参照してください。
主に工学部と農学部は他と成績評価方法が異なるため志望する方は確認すべき内容です。
工学部は以下の式で計算されます。そこまで基本平均点と大きく成績が変わる訳ではありませんが、若干成績に変動が起こります。
農学部は以下の式で計算されます。この計算方法は基本平均点と比べ、大きく成績が変化します。
簡潔に表すと「多くの授業をとって多くの単位を集めた方が成績がよくなる」という特徴があります。
ここでは各学部や学科が指定する、履修することで特別に加点などが得られる科目が並べられています。重率が大きくなる科目があったり、履修することで基本平均点に+1点される授業などもあるため、自分の志望学部・学科の重率と履修点は確認しておくと良いでしょう。
学科・学部別に要求科目や要望科目を指定している場合があります。これも『履修の手引き』の「学部・学科別 要求科目一覧」「学部・学科別 要望科目一覧」から確認できます。
要求科目はその学部・学科へ進学するにあたり、必ず履修しなければならない科目であり、主に文系の生徒が理系の学部へ進学する際に必要になることが多いです。
要望科目では必須ではないが履修しておくと内定後に少し楽になるような科目が指定されています。もちろんその授業を取らなくても進振りで不利になることなどはありませんが、基本的に要望科目のうちいくつかは履修しておくことをおすすめします。
ほとんどの生徒は第一段階と第二段階で内定先が決まります。そして進学先を決めるタイミングはいくつか存在します。どのタイミングで決めるべきなのかを理解しておくと良いでしょう。
ここで第一段階の志望学部・学科を登録します。この登録は後に変更ができますが、登録をしないと進振り自体に参加できなくなってしまうので必ず期限までに登録しましょう。
志望集計表から第一段階のボーダーや何人がその学科を志望しているのか、自分の点数が各学科(志望学科以外でも)で上から何番目なのかなどが分かります。これらの情報を元に志望学科を決めることができます。
第二段階の志望を最大10つまで選ぶことができます。第一段階での志望学科を再度志望することも可能です。
第一段階での内定者が発表になります。ここで注意なのですが、第二段階は例年の底点が分からないため不安に思う人が多いのですが、第一段階と第二段階の底点には思いの外差があることが多く、第一段階から10点以上差があっても内定をもらえる場合もあるので、第二段階の志望学科を変更することはよほどのことがない限り避けた方が良いと思われます。
ほとんどいませんが、第二段階でも内定先が決まらなかった生徒に向けて第三段階も存在します。
進振りにおいて度々耳にすることのある内容を紹介します。これらを活用することで進振りを有利に進められるかもしれません。
追い出しとは総合科目における重率の違いを利用した成績向上のための戦略です。例えば総合科目A~Cで6単位必要な場合、2単位の科目を4つ履修してそれらの点数がそれぞれ90、80、70、60だった時、その重率は90、80、70が重率1、60は重率0.1となり、60点の科目は成績にあまり影響しないようにできることを言います。
主に2Sにおいて成績がいまいちな総合科目を追い出すために使われる戦略です。
撤退とはいい点数が見込めない総合科目のテストをあえて欠席して単位を取らない戦略のことを言います。これは一度単位をとってしまう(50点以上をとってしまう)とその科目の成績は変えられないが、単位をとっていなければ再度履修することで万全の状態でテストを受けられるという制度を利用したものです。ただし科目によっては一度単位を落とすと次回の履修時の最高点が75点に設定されるなどの処置が存在するものもあるので注意してください。
utesとは東大生の基本平均点を計算してくれるサイトです。アカウントを登録する必要はありますが、ここに成績を入力することで自分の大体の順位や全体の平均などを確認することができます。ただし、東大生全員が使っている訳ではないため、あくまで参考として利用することをおすすめします。
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