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解説記事
進振りで迷っている1・2年生のみなさん、こんにちは!UTmap編集部のあおいです。
私は2023年に理科二類に入学し、進振りを経て農学部・動物生命システム科学専修(通称動シス)に進学しました。
前編では、進振りで動シスを選んだ理由や情報収集の過程について詳しく書いているので、こちらもぜひご覧ください。
【進振り体験記 Vol.3 前編】理科Ⅱ類→農学部・動シス|進振りで三つの道に迷った話
自己紹介 進振りで迷っている1・2年生のみなさん、こんにちは!UTmap編集部のあおいです。私は2023年に理科二類入学し、進振りで農学部動物生命システム科学専修に進みました。 この記事では、私が進振…
後編では、動シスの雰囲気や受けられる授業、どんな進路を選ぶ人が多いのかなど、実際に進学してみて分かったことをご紹介します。
動物が好きな人、生物系の分野が気になっている人には、ぜひ学科選びの参考にしてもらえたら嬉しいです!
動シスの一番の特徴は、学年の人数がとても少ないことです。定員は9人で、実際に進学する人数は年によって多少前後しますが、7〜9人程度になることがほとんどです。ほとんどの人が理科二類から進学しますが、年によっては理科一類や文系からの進学者もいます。
また、人数が少ないことに加えて、実験など動シスの学生だけで受ける授業が多いため、自然と関わる機会が多くなります。その結果、同期同士の距離が縮まりやすく、学科全体として仲が良い雰囲気だと感じます。先生との距離も近く、授業や実験を通して名前を覚えてもらいやすいのも、少人数学科ならではです。
3年生の実験の授業には、学部4年生・修士・博士の先輩がTA(ティーチングアシスタント)として参加します。
実験の手技を教えてくれたり、ちょっとした質問に答えてくれたりと、かなり身近な存在です。そのため、早い段階から先輩と関わる機会が多く、縦のつながりが自然とできていきます。研究室の話や院生活の実態なども聞きやすいので、「数年後の自分」を具体的にイメージしやすい環境だと思います。
動シスには、以下の5つの研究室があります。
研究室配属は話し合いを基本として決まり、成績順で一方的に決められることはほとんどありません。毎年、ほぼ全員が希望する研究室に進んでいます。
3年後期には各研究室を実際に回るローテーション実習があるため、研究内容だけでなく、先生や先輩の雰囲気を見たうえで研究室を選べるのも安心できる点です。
動シスでは、ほぼ全員が大学院に進学します。学部で卒業する人は、毎年1人いるかいないか程度です。院試については、どの研究室に所属していても、しっかり準備すれば落ちることはほぼありません。
博士課程に進む人数は年によって異なりますが、おおよそ1〜3人ほど。博士まで進むと、アカデミアや企業の研究職に進む人が多くなります。
就職先としては製薬企業や食品系企業が人気で、特に製薬企業は、動シスで扱う研究分野との関連性が高く、大学で培った知識や実験経験を生かせる進路として選ばれることが多いです。
一方で、コンサル・商社・金融などを選ぶ人もいます。その場合は、学部または修士で卒業するケースがほとんどです。
修士1年で就活をする人が多く、就活しにくい雰囲気はありません。
動シスとよく比較されるのが、同じ農学部にある「獣医学課程」です。獣医と比べたときの大きな違いは、動シスでは学科の人数が非常に少ないことと、4年制であることです。
また、動シスでは獣医師免許を取得しないため、獣医で設けられているような国家試験対策のための授業はありません。その分、学部の早い段階から研究に役立つ内容に多くの時間を使うことができます。
「獣医師免許を取得する」という明確なゴールがある獣医に対して、動シスは研究や企業就職など、多様な進路に向けて専門性を深めていける学科だと思います。
動シスの学生は、3年生以降はほぼ弥生キャンパスの7号館A棟で生活することになります。ほぼ全ての研究室がこの建物内にあるため、研究室配属後も基本的にはこの建物が拠点になります。3年生向けには獣医と共用の控室があり、ロッカーが設置されているため、白衣などの実験用の荷物を置いておくことができます。
2Aには必修がないため、選択科目の中から自由に時間割を組むことができます。1セメスターで20〜24単位ほど取る人が多いです。
動物系に限らず、昆虫、農業、環境など幅広い分野の授業を履修できますが、動シスの学生は「動物分類学」「動物生理学」「応用動物科学概論」など、動物系の授業を取っている人が多い印象です。これらの授業では、獣医の学生ともよく顔を合わせます。
評価方法は授業によってかなり違いますが、体感としては駒場より出席を取る授業が多いです。リアクションペーパー提出が課される授業もよくあります。
また、駒場で取り残した単位を回収する、いわゆる「駒バック」をする人も多く、その場合はかなり忙しくなります。

3S1は、ほぼ必修で時間割が埋まります。午前は座学、午後は実験という構成で、座学は半分以上が獣医との合同授業ですが、実験はすべて動シスのみで行います。1限が多く、ほぼ全ての授業で出席を取ります。
午後の実験では、2〜3人ずつの班に分かれて基本的な実験手法を一通り学び、マウスの解剖なども行います。実験の授業は時間割上は5限までとなっていますが、実際には15時〜16時に終わるため、5限に別の授業を取ることも可能です。
午前の座学はテスト、午後の実験はレポートで評価されることが多く、出席点も加味されます。

駒場でいうS2タームにあたる期間が、SPタームです。この期間は座学の必修がなく、午後の実験も無くなるため選択授業を取らなければ基本的に夏休みのような生活になります。選択科目は変則的な授業形式なので時間割の例はありませんが、選択科目を2つ取ると週1〜2回の登校になるイメージです。選択科目も授業自体は6月末で終了し、テストが7月の半ばに実施されます。
6月末には、4泊5日の牧場実習(必修)があります。茨城県にある東大牧場で、獣医と合同で行われます。毎日16時頃には実習が終わり、その後は自由時間になります。牧場での共同生活を通して、学科内はもちろん、獣医の学生とも一気に距離が縮まる印象です。ウシ、ブタ、ウマ、ヤギなどの動物に実際に触れながら学べる、印象に残りやすい実習だと思います。
3A1では、月曜から金曜まで、1〜4(5)限がすべて必修で埋まります。午前は座学、午後は実験で、構成は3Sと似ています。3Sと同様、実験はだいたい15〜16時には終わるので、5限は別の授業を履修することができます。
3A2になると午前の座学が大きく減り、論文を読んでプレゼンを行う形式の授業が中心になります。1月からは研究室ローテーション実習が始まり、各研究室を2日ずつ回ります。研究室選びの大きな判断材料になる時期です。
3A1の評価方法は3Sと同様、午前の座学はテスト、午後の実験はレポートで評価されることが多く、出席点も加味されます。A2では、午前の授業は発表とレポートのみになり、テストはありません。


上述の通り、少人数だからこそ学科全体の仲が良く、先生や先輩とも密にコミュニケーションが取れるという環境は魅力的なポイントだと思います。
また、動物に関することであれば、細胞レベルから個体レベルまで、自分の興味に合わせて深く学べる点も大きな魅力です。例えば解剖があまり得意でない場合でも、細胞を中心に扱う研究テーマを選ぶことができるなど、関心や得意分野に合わせて学び方を選択できます。
3年生の間は1限が多く、夜型の人は少し大変に感じるかもしれません。また、授業内容はがっつり生物学なので、生物にまったく興味がないと辛いと思います。
ただし、かなり基礎から丁寧に扱ってくれるので、高度な前提知識は必要ありません。実際、私は前期課程の生命科学基礎が再履修になるほど生物が苦手でしたが、動シスの授業には問題なくついていくことができました。
動シスは、少人数の環境で生物学とじっくり向き合える学科です。授業や実験を通して動物について多角的に学ぶことができ、自分の興味に合わせて専門性を深めていける点も大きな魅力だと感じています。私自身も、動シスを選んでよかったと思いながら日々学んでいます。
進振りは選択肢が多くて本当に悩むと思いますが、「動物」「生物」「研究」という言葉に少しでも惹かれるなら、動シスは選択肢に入れてみていい学科だと思います。。名前だけでは何が学べるのかイメージしにくい学科だからこそ、この記事が動シスを知るきっかけになれば嬉しいです。実際に進学してから見えてくることもたくさんあるので、進振りの段階で将来の進路まで完璧に決めきる必要はありません。自分の好きなことや興味を大切にしながら、皆さんが自分に合った進路に出会えることを願っています。
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UTmapの記事をお読みいただきありがとうございました。