入学準備
【工学部建築学科】履修の組み方|京都大学の学部・学科別
解説記事
新入生のみなさま、ご入学おめでとうございます🌸
大学では自分で時間割を組む必要があるため、うかうかしてたらいつの間にか留年していた…なんてこともよくある話です。
薬学部では、この単位数を修得していないと実習に参加できません!や、この実習に参加していないとこっちの実習にも参加できません!というような留年トラップが散らばっています💦💦
無事にストレートで卒業するために、この記事を読んで一緒に準備していきましょう💪✨
まず、薬学部の中には薬科学科と薬学科が存在します。
各学科の特徴や目指すところとして京都大学が定めているものを添付します。
京都大学大学院薬学研究科・薬学部. 学科の特徴. https://www.pharm.kyoto-u.ac.jp/education/undergraduate-education/faculty-course/
薬科学科は4年制であるのに対し、薬学科は6年制であるというのがやはり大きく異なる点です。
また、薬剤師を希望する方は薬学科に進む必要があります。
まず、全体の流れを把握するために、以下のカリキュラムロードマップを見てください。
京都大学大学院薬学研究科・薬学部. 学科の特徴. https://www.pharm.kyoto-u.ac.jp/education/undergraduate-education/faculty-course/
これを見てわかる通り、先ほど紹介した薬学科 / 薬科学科に分けられるのは4回生への進級時です。
1-3回生の間は、どちらの学科も同じカリキュラムを受けることになります。
ここからは、各回生や学科の進級要件や履修要項などを詳しく紹介していきます。
先ほど述べた通り1-3回生のうちは、学科には別れていません。
どちらの学科に進みたい場合も、下に示す、卒業までに修得すべき全学共通科目、学部科目を修得していくことになります。
京都大学. 全学共通科目履修の手引き 令和5(2023)年度. p.206
〈卒業までに修得すべき学部科目:薬科学科〉
京都大学. 薬学部学習要項. p.27
〈卒業までに修得すべき学部科目:薬学科〉
京都大学. 薬学部学習要項. p.31
また、1, 2回生の間はまだ実習も開始しないので、とにかく単位を修得しまくる期間となります。
注意して欲しいのですが、薬学部では全学共通科目のなかにも必修の科目が存在します。
他学部では全学共通科目は適当に楽単を選んで履修する、といったパターンが多いのですが、薬学部では必修が定められているので適当に履修を組んではいけません。
具体的な必修の全学共通科目 / 学部科目については、「薬学部学習要項」に詳しく書いてありますので、そちらを参照してください。
ここで登場、留年トラップです。
1つ目は何かと言いますと、3回生の実習を履修するために単位が必要であることです。
後ほど説明しますが、3回生になると「薬学専門実習」が始まります。
しかし、この実習を履修するためには、「全学共通科目の卒業要件単位64単位のうち、56単位以上を修得し、かつ、学部科目において、必修科目12単位以上及び選択科目14単位以上を修得」しておく必要があります。
つまり、2回生終了時までに合計で56 + 12 + 14=82単位を修得しておく必要があるということです。
4学期で82単位なので、平均すると1学期20.5単位の修得が必要ということになり、CAP制により1学期30単位までしか履修登録できないことを加味すると、あまり余裕はない状態です。
こういった条件を確認せず適当に履修を組んでいると、単位が足りない→実習を履修できない→留年という流れができてしまう恐れがあります。
このような事態に陥らないためにも、学期ごとに自分がどの科目を何単位修得しているのか、しっかりと確認して履修を組みましょう。
3回生になると、先ほど紹介した「薬学専門実習」のI-IVが始まります。
実習はいずれも1ヶ月以上に渡る長期であるため、やはり2回生までのうちに多くの単位を修得しておいた方が安心でしょう。
再び登場しました留年トラップです。
2つ目のトラップは、1つ目と同じように学科へ配属される、つまり4回生へと進級するために単位が必要であることです。
学科へ配属されるためには、「全学共通科目の卒業要件単位64単位以上を修得し、かつ、学部科目において、必修科目18単位以上、選択科目34単位以上及び薬学専門実習12単位を修得」しておく必要があるのです。
つまり、2回生→3回生への進級条件をギリギリ満たしていた人の場合、3回生のうちに全学共通科目8単位、学部科目合計26単位 + 薬学専門実習12単位を修得することになります。
全ての学部・学科に言えることですが、学部科目は全学共通科目のようにぽんぽん修得できるものではありません。
当然試験の内容も専門的で難しいものになっています。
そのため、何度も言いますが2回生までのうちに最低必要単位数より余裕を持って修得しておくことが望ましいです。
薬科学科のみなさんは、ここまで進級できればほぼ確実に卒業可能と言っても過言ではありません。
残っている単位は、学部の選択科目4単位と、特別実習(卒業研究)によって得られる10単位のみです。
特別実習では希望する研究室に配属し、教員の指導・助言を受けながら新しいテーマの研究に取り組んでいきます。
薬学科のみなさんは、まだまだ油断禁物です。
これからもさまざまな講義・実習・試験を受ける必要がありますので、引き続き一緒に見ていきましょう😢
まず前期では主に午前に講義、午後に「医療薬学ワークショップ」という演習を受けるという流れになります。
ここでも登場、3つ目の留年トラップです。
薬学科では、後期から「医療実務事前学習」という演習が始まります。
先に出てきた2つの留年トラップと同様に、この「医療実務事前学習」を履修するためには、必要な単位数が定められています。
履修には、「全学共通科目の卒業要件単位64単位以上を修得し、かつ、学部科目において、必修科目20単位以上、選択科目42単位以上及び薬学専門実習12単位を修得」しておく必要があります。
つまり、留年トラップ2をギリギリで通過していた場合、前期のうちに学部の必修科目を2単位、選択科目を8単位修得する必要があるので、注意してください。
今紹介した「医療実務事前学習」に加えて特別実習も後期から始まるのですが、薬学科の場合この特別実習は6回生まで続きます。
薬学共用試験とは、全国の薬科大学・薬学部が共通で利用する評価試験です。
薬学科では5回生になると病院・薬局おいて参加型の実務実習を行うのですが、そこで患者さんの安全を確保するために、薬学科生が実習の参加に必要かつ十分な基礎的知識や技能・態度を備えているかを評価し、保証するのがこの試験です。
試験内容は、コンピューターを用いて約300問の多肢選択問題に解答する「知識及び問題解決能力を評価する客観的試験(CBT)」と、小部屋において課題表に示された項目を定められた時間内に実施し、これを教員に加え病院・薬局の薬剤師に評価してもらう「技能・態度を評価する客観的臨床能力試験(OSCE)」の二つの試験からなります。
それぞれ12月、1月中旬に実施され、いずれも2月に追・再試験が用意されています。
この両方に合格した生徒のみが、実務実習に参加可能となります。
もちろん、この実務実習も卒業までに必要な単位の中に含まれておりますので、試験に不合格となった場合留年が確定します。
5回生では先ほど少し紹介した「病院実務実習・薬局実務実習」が始まります。
病院実務実習の目的は、「病院薬剤師の業務と責任を理解し、チーム医療に参画するために、調剤および医薬品管理、医薬品情報、製剤、服薬指導などの薬剤師業務に関する基本的知識、技能、態度を修得」することです。
また薬局実務実習の目的は、「薬局の社会的役割と責任を理解し、地域医療に参画するために、保険調剤、健康・保健衛生についての基本的な知識、技能、態度を修得」することです。
この間も特別実習や医療薬学ワークショップは並行して行われます。
薬学科の方々は毎年2月に実施される薬剤師国家試験を受験することが可能なので特別実習などに加えて試験に備える必要があります。
毎年京都大学薬学科の新卒生は高い合格率を誇っていますので、みなさんも頑張ってください!
薬剤師国家試験に不合格であった場合でも、卒業に必要な単位を全て修得していれば、卒業は可能です。
いかがでしたでしょうか、薬学部の卒業までの流れはわかりましたか?
薬科学科 / 薬学科どちらも留年トラップが多いですが、やはり薬学科は国家資格を狙っているだけあって数々の試験や実習を通過する必要があります。
どちらも大変な4年間、ないし6年間になるかと思いますが、頑張って卒業しましょう…!
みなさんが無事卒業できるよう、応援しています💪✨
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京大mapの記事をお読みいただきありがとうございました。